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_DSC0021.jpg○木の家は寒い?
いかに強固なティンバーフレーム工法の住宅であっても、「木の家は寒いのではないか」という質問を良く受ける。
建て方の工夫で機密性の高い、冬でも暖かい住宅を建てることが出来る、というのが答えだ。
機密性を高める為の具体的な方法として、断熱材の密度を寒冷地における住宅並みに上げること、ペアガラスを使用し、窓周りにウレタンを吹き付け隙間をなくすこと、などがある。
それらをバランスよく行うことで、冬場でも窓の隙間から冷気は入ってこない。また、暖房使用時でも結露することもない。ティンバーフレームの大空間であっても、気密性が優れていると冬もあたたかく、夏もすずしい。
北海道の人と話すと、東京の家が一番寒いといわれる。本当に寒い地方の人々は、快適に過ごそうと知恵を働かせて、気密性の良い暖かい家をつくり、冬に家の中でアイスクリームを食べて過ごす。
東京に住んでいると、そこまで寒くなく我慢する時期も短いので、あまり気密性に頓着しないのかもしれない。
冬に暖かい家でTシャツでビールを飲むのはおいしいのに。
見える所ばかりお金をかけず、見えないところにもキチンとお金をかければ、非常に快適な生活ができるのにと感じることがある。


inter2.jpg○家を建てるということ
「どんな家に住むか」によって、人生が変わることがある。家によって生活スタイルが変わっていくこともあるから。
人生で家にいる時間が一番長いと思う。(会社だという人もいるかもしれないが)その一番長くいる所を快適に過ごせれば、
HAPPYな人生により近づけるのではないかと思う。
家を建てる人には、「どんな家に住みたいですか?」とは聞かず、「自分と家族のしたいことの優先順位は何ですか?」と質問する。
予算には限りがあり、あれもこれもと考えているとすぐ予算オーバーになってしまう。
順序の付け方を分かっている人の家は、その家にストーリーがあり楽しい家になっていく。
家づくりは、困難も多く、大変だけれど、非常に楽しい行事でもある。
自分の生き方を再確認できる良い機会だと思う。

施主の方との関係として、「家の何でも相談屋」と思ってもらえていたら幸いである。
最近、お金の借り方や運用相談などから始まることも多い。
まず「どんな生活をしたいか」を考えて、住宅建築の相談に来られる施主とは、建築作業が終了した後にもその後の「暮らし方」を一緒に考えるというお付き合いが続くことが多い。
当然であるが、住む人の生活も少しずつ変化する。引渡しから数年経ってから追加工事を依頼されることも少なくない。

もうひとつ、引渡し後の施主との関係として大切だと考えていることがある。
住宅の経年変化は無垢材を使用するティンバーフレーム住宅の大きな魅力だ。そういう意味では建物の建築終了直後が住宅の完成ではないと考えている。
古くなっていくことで風合いがより自然に近くなること。反対に数百年前に切り出された古木であっても現在でも松やにが出てくること。木のひずみや傷なども、無垢材であるから生じることであって、集成材や人工的な素材を使用した住宅では考えられないことかもしれない。
そういった生きた変化をお互いに語り合ったり、楽しむことのできる関係でありたいということである。

大切に手入れをし続けることに確実に応えてくれる強固な家。数百年前の木をまた数百年先に引き継いでいくことができる家。ティンバーフレームの可能性はすごい。この日本で1年に1棟ずつでも造り続けていきたいと本気で思っている。